【神保町】欧風カレー ボンディ|昭和48年創業・御三家の欧風カレーを食らえ
カレーは、哲学だ。
スパイスをぶつける流儀もある。
ルーを煮込む流儀もある。
だがフランス仕込みのブラウンソースをカレーに取り入れ、バターと生クリームで包み込むという流儀は——ここが元祖だ。
欧風カレー ボンディ。
昭和48年(1973年)創業、神田古書センタービル2F。
神保町カレー御三家の一角にして、神田カレーグランプリ第1回グランプリ受賞店。
食べログカレーTOKYO百名店2024選出——肩書きを並べるとキリがない。
だが最終的に言えることは一つだ。
旨い。50年以上、変わらず旨い。

神保町という聖地
東京・千代田区神田神保町。
世界最大の古書店街として知られるこの街は、同時に「カレーの聖地」でもある。
靖国通りと白山通りが交わる神保町交差点を中心に、数十軒のカレー店がひしめく。
その中でも御三家として並び称されるのが——ボンディ、共栄堂、エチオピアだ。
神保町駅A6出口から徒歩2分。
神田古書センタービルの2Fに上がれば、昭和の空気が迎えてくれる。
ボンディとは何か
創業者の父がフランスで出会ったブラウンソースの奥深さ。
「フランス料理のブラウンソースをカレーに取り入れられないか」——その執念から生まれた欧風カレーが、ボンディの原点だ。
ソースの構造はこうだ。
ビーフ・ポーク・野菜のスープをベースに、バターで長時間炒めた玉ねぎ・にんじん・リンゴを加える。レッドペッパーで辛みを、トマトで酸味を出し、隠し味のピーチで甘みと香りを整える——そこにバター・生クリーム・牛乳をふんだんに投入。
「家庭では作れない独特の味わい」は、この乳製品の豊かさから来ている。
甘さの奥に潜む辛さ、とろけるようなコク——これが「欧風カレー」の正体だ。
核心——欧風カレーの構造
じゃがバター(先付け・全員に無料提供)

着席すると、まずこれが来る。
2個のホクホクじゃがいもと、バターひとかけ。
「じゃがいもをルーに入れると余分な水分が出てカレーの味が変わる」——だから別出しにした。同時に「お腹いっぱい食べて帰ってほしい」という先代のサービス精神でもある。
塩をかけ、バターをつけて食べろ。
カレーが来る前から、ボンディは始まっている。
チーズライス(全カレーに標準付属)

白い大皿に盛られたライスの上に、細切りチーズが乗る。
ライスとは別に出てくるグレイビーボートのカレーソースをかける前に、まずこの状態で食べてみろ。チーズとライスだけでも完結した旨さがある。
これを食らえ|核心メニュー
チキンカレー ¥1,500前後

今回頼んだのはこれだ。
骨付きチキンがゴロっと入り、フランス仕込みのブラウンソースに包まれた欧風の傑作。
某有名芸人が絶賛したことでも知られる、ボンディ随一の個性派メニューだ。
グレイビーボートに満たされたルーは艶があり、深い橙色——スプーンで一掬いしてライスにかけた瞬間の香りが、すべてを物語る。
ビーフカレー ¥1,700前後
店員に「一番のおすすめ」を聞けば、必ずこれが返ってくる。
角切りビーフが数個、とろけるソースの中に沈んでいる。
ライスにかけて、じゃがいもをひとかけ入れて——それがボンディ流の食べ方だ。
チーズカレー
常連客の「チーズをのせてほしい」という一言から生まれたメニュー。
カレーポットの表面だけでなく中層にもチーズが入り、大ぶりマッシュルームも投入。
神田カレーグランプリで優勝した看板メニューだ。
シーフードカレー
鮭・ホタテ・エビ・きのこが入った欧風の海鮮カレー。
フォンドボーとシーフードのエキスが交わる——これはボンディの別の顔だ。
メニュー一覧(確認分・税込)
| メニュー | 価格(目安) |
|---|---|
| チキンカレー | ¥1,500前後 |
| ビーフカレー | ¥1,700前後 |
| チーズカレー | ¥1,900前後 |
| シーフードカレー | ¥2,000前後 |
| あさりカレー | ¥1,500前後 |
| 野菜カレー | ¥1,300前後 |
| 鴨カレー | 時価 |
※全メニューにじゃがバター・チーズライス付。辛さは甘口・中辛・辛口から選択可。
※価格は目安。最新情報は公式サイトまたは店頭で確認のこと。
利用シーン
ひとりランチ
カウンター席あり。一人でじっくり向き合うカレーとして、これ以上の店はそう多くない。
神保町散策の途中に、立ち寄れ。
ごほうびランチ
1,500〜2,000円台で食べられる、昭和50年以上変わらない本物の味。
自分へのご褒美として、週に一度来てもいいカレーだ。
ふたりでランチ
別々のカレーを頼んでシェアしながら食べ比べる戦略が正しい。
チキンとビーフ、どちらが好みか——答え合わせをしろ。
来店の心得
① 並ぶ覚悟をしてこい
平日昼でも行列が絶えない。ピーク時(12〜13時)は30分以上待つことも。
開店直後(平日11:00、土日10:00)を狙え。
② 並んでいる間に注文を決めろ
行列中にスタッフがオーダーを取りに来る。
メニューを事前に把握して来い——迷っている時間はない。
③ じゃがいもをカレーに投入するタイミングを考えろ
じゃがいも1個はそのままじゃがバターとして食べ、もう1個は好みの大きさに崩してカレーに入れろ——これがボンディ公式の食べ方だ。
④ 辛さは「中辛」から入れ
甘口はマイルドすぎる、辛口は初見には強い。中辛が欧風カレーの甘辛バランスを最もよく体感できる辛さだ。
⑤ 入口を間違えるな
靖国通り側からは入れない。神田古書センタービルの裏側が入口だ。初めての人は要注意。
総括

50年以上、神保町の2階で、同じカレーを出し続けている。
フランス仕込みのブラウンソース、惜しみないバターと乳製品、じゃがバターのサービス——
これだけのことを、これだけの年数変えずにやり続けることの凄みを、食べてはじめて理解する。
「欧風カレー」という言葉が世に広まったのは、ここがあったからだ。
神保町に来るなら、古書より先にボンディへ行け。
それだけだ。
店舗情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 欧風カレー ボンディ 神保町本店(Bondy) |
| 住所 | 東京都千代田区神田神保町2-3 神田古書センタービル2F |
| 電話 | 03-3234-2080 |
| 平日営業 | 11:00〜22:00(L.O.21:30) |
| 土日祝営業 | 10:00〜22:00(L.O.21:30) |
| 定休日 | 年末年始のみ(ほぼ無休) |
| アクセス | 都営三田線・新宿線・東京メトロ半蔵門線 神保町駅A6出口 徒歩約2分 |
| 創業 | 昭和48年(1973年) |
| 予約 | 不可 |
| 受賞歴 | 神田カレーグランプリ第1回グランプリ/食べログカレーTOKYO百名店2024 |
| 公式サイト | https://bondy.co.jp/ |
FAQ
Q. 予約はできますか?
予約不可。行列必至のため、開店直後の来店を推奨します。
Q. じゃがいもは何個付きますか?
全カレーに2個付きます。1個はじゃがバターとして、もう1個はカレーに入れるのがおすすめです。
Q. 辛さは選べますか?
甘口・中辛・辛口の3種類。初めての方は中辛推奨。
Q. 入口はどこですか?
靖国通り側からは入れません。神田古書センタービルの裏側(建物の後ろ)が入口です。
Q. 一人でも入れますか?
カウンター席あり。一人利用も多く、気軽に入れます。
Q. 神保町カレー御三家の他の2店は?
スマトラカレー共栄堂(大正13年創業)、エチオピアの3店が御三家と称されます。
