【老舗の味わい】伊勢廣 京橋本店|90年以上愛される究極の焼き鳥ランチ

こんにちは。
今回紹介させて頂くお店は、京橋で「本物の焼き鳥」を味わいたいなら、外せない「伊勢廣(いせひろ)京橋本店」。
昭和初期から続く老舗で、職人が一本一本丁寧に焼き上げる焼き鳥は、まさに“日本の伝統の味”。
今回は、平日ランチに伺い、名物の「焼き鳥丼」を堪能してきました。

伊勢廣 京橋本店のこだわり
① 「焼き鳥=日本料理」という誇り
伊勢廣が他店と一線を画すのは、焼き鳥を“日本料理の一つ”として昇華させている点です。
創業者・古畑廣吉氏は、戦前の時代に「焼き鳥を串料理の最高峰にしたい」と考え、
“屋台の焼き鳥”ではなく、職人が技を尽くす日本料理の一種として確立させました。
そのため、一本一本の串は“料理”としての完成度を追求。
焼き加減、塩の振り方、タレの絡め方——すべてに哲学があります。
「焼き鳥はシンプルだからこそ、誤魔化しがきかない」
——この言葉が、伊勢廣の精神を象徴しています。

② 「素材」への徹底したこだわり
伊勢廣の鶏肉は、毎朝仕入れ・店内で手さばきされています。
使うのは、国産の新鮮な若鶏。冷凍は一切使わず、“その日のうちに焼き、その日のうちに出す”が基本。
鶏の旨味を最大限に引き出すため、余分な脂や筋を丁寧に取り除き、部位ごとに最適なサイズにカットします。
また、串打ちは職人の手仕事。
肉の繊維を壊さず、「火の通り」と「口当たり」が均一になる角度と間隔で刺すという、まさに職人技。
一見何気ない作業にも、90年の経験が詰まっています。
③ 「紀州備長炭」が生み出す“香ばしさ”
焼き鳥の命は「火」。
伊勢廣では、最高級の紀州備長炭を使用。
火力が強く、遠赤外線効果で外は香ばしく・中はふっくらジューシーに焼き上がります。
炭の配置にも独特の工夫があり、
強火の中に弱火のゾーンをつくり、串ごとに最適な火加減で焼く。
皮はパリッと、もも肉はしっとり、つくねはふわっと——
それぞれの部位に合わせてミリ単位で焼き方を変えるのです。

④ 「秘伝のタレ」と「塩」のバランス美学
タレは創業当時から継ぎ足し続けている秘伝の一品。
鶏の旨味が染み込んだ深みのある味わいで、甘すぎず、キレのある上品な仕上がり。
塩焼きに使う塩も、全国から厳選された粗塩と細塩のブレンド。
素材の持つ旨味を引き出すため、部位ごとに塩加減を変えています。
この「タレ焼き」と「塩焼き」のコントラストが、伊勢廣の味の奥行きを生み出しています。
⑤ 「空間」への美意識
店内は一見すると静かで落ち着いた雰囲気。
しかしその中にあるのは、“焼き鳥を真剣に味わうための場”という緊張感と温かさの共存です。
カウンター席に座ると、職人の手さばきと炭火の音、香りが五感を刺激。
料理が出てくるまでの時間すら、まるで茶道の「間(ま)」のように楽しめる。
食を“体験”として味わえる空間設計になっています。
⑥ 「伝統を守りながら進化する」
創業から90年を超えても、伊勢廣はただ伝統を守るだけではありません。
2代目・3代目の手によって、時代に合わせた工夫や店舗展開(銀座・新宿など)も行いつつ、
“本店の味”を軸に、決してぶれない美学を貫いています。
「変えないことが最大の革新」
まさにその言葉がふさわしい老舗です。

伊勢廣の焼き鳥は、ただの鶏料理ではなく、
「人の手で素材を最大限に活かす、日本料理の粋」。
手間を惜しまず、素材に敬意を払い、火と対話しながら焼き上げる。
一本の串に90年の歴史と哲学が宿っています。
伊勢廣 京橋本店のメニュー紹介
① 名物「焼き鳥丼」──老舗の味を昼から気軽に
伊勢廣といえば、やはり定番は「焼き鳥丼」。
昼の時間帯には、この一杯を求めて多くの常連客やビジネスマンが訪れます。
焼き鳥丼は串の本数によって選べ、
- 3本(1,300円)
- 4本(1,500円)
- 5本(1,700円)
- 6本(2,000円前後)
という構成。価格は時期や仕入れによって若干変動します。
この丼の特徴は、「串で焼いたものを外してご飯にのせている」点。
つまり、夜の焼き鳥とまったく同じクオリティを、昼に丼として味わえる贅沢さがあるのです。
② 一本一本が主役級──選ばれし部位のラインナップ
伊勢廣の焼き鳥丼に使われる串は、日によって少し変わりますが、基本は次のような構成です👇
部位 | 特徴 | 味わいポイント |
---|---|---|
ねぎま | 鶏もも肉+長ねぎ | 炭の香りと脂の旨味が絶妙。タレとの相性抜群。 |
正肉 | 胸またはもも肉 | あっさりしながらもジューシー。塩で味わうと上品。 |
ささみ | 胸肉の柔らかい部位 | ふんわり食感。ワサビやゆず胡椒が合う。 |
つくね | 鶏ひき肉+軟骨 | ふっくらした中にコリッとした食感。香ばしい甘み。 |
皮 | 鶏の皮を香ばしく焼いたもの | パリパリ食感と脂の旨味。タレの絡みが最高。 |
レバー(時期限定) | 鶏レバー | とろける食感と濃厚なコク。レバー嫌いをも虜にする逸品。 |
この構成には理由があります。
脂の強弱・香り・食感の違いを計算して並べてあり、最後まで飽きずに食べ進められる流れになっているのです。
たとえば、ねぎまのジューシーさ→ささみの淡白さ→つくねのコク、といった“リズム”を感じる構成。
③ ご飯とタレの“黄金バランス”
伊勢廣の焼き鳥丼を語るうえで欠かせないのが、タレとご飯の関係性。
創業時から継ぎ足され続ける「秘伝のタレ」は、濃厚ながらも上品で、米の甘みを引き立てます。
さらに、使用しているお米は新潟県産コシヒカリを中心としたブレンド。
粒立ちがよく、タレを吸ってもべちゃつかない絶妙な炊き加減。
焼き鳥から滴る脂とタレがご飯に染み込み、**丼全体で“完成された一品料理”**になっています。
④ 夜は「串コース」で真骨頂を味わう
伊勢廣の真の魅力を知るなら、ぜひ夜に訪れてほしい。
夜は「おまかせコース」中心の構成で、価格帯はおおよそ4,000円〜8,000円前後。
🌙 定番のコース例
- 前菜(鶏のささみのたたき など)
- 串焼き7〜10本(正肉・ねぎま・ささみ・レバー・皮・砂肝・つくねなど)
- 箸休め(季節の野菜焼き)
- お食事(親子丼 or 焼きおにぎりスープ)
- デザート(果物やシャーベット)
それぞれの串は“その日の鶏”の状態を見て焼き方を変えるという徹底ぶり。
炭火で焼き上げられた串は、外側カリッ、中はふっくらという理想的な食感。
ワインや日本酒とのペアリングも秀逸で、特に「田酒」「飛露喜」などの純米酒が人気です。
⑤ サイドメニューも職人の手仕事
夜メニューには串以外にも見逃せない逸品があります。
- 鶏スープ:濃厚なのに澄んだ旨味。締めに最適。
- 親子丼:ふんわり卵で包まれた焼き鳥の旨味。伊勢廣流の完成形。
- 季節の焼き野菜:旬の野菜を備長炭で焼くことで甘みが凝縮。
- 鶏わさ:さっと湯引きしたささみを山葵醤油で。お酒のつまみに最高。
「串以外も完璧」──この言葉がまさに伊勢廣の真骨頂です。
⑥ メニューの美学:シンプルの中に深み
伊勢廣の料理には“奇抜さ”がありません。
創業以来、変わらないラインナップを守りながら、火入れ・味付け・素材を極める。
それが結果的に“究極のシンプル=究極の贅沢”になっています。
職人が串を打ち、炭を整え、焼き上げる——。
その丁寧な積み重ねが、どのメニューにも感じられるのです。
実食の感想
今回は「焼き鳥丼(5本)」を注文。
まず一口食べると、香ばしい炭の香りがふわっと広がり、続いて鶏の旨味がじゅわっと溢れます。
特にねぎまの塩梅が絶妙で、甘辛ダレとのバランスが最高。
つくねはふわっと柔らかく、口の中でほろほろと崩れる食感。
タレが染み込んだご飯も最後の一粒までおいしく、まさに“完璧な丼”でした。
思わず「これぞ日本の焼き鳥だ」と唸ってしまうほどの完成度。

伊勢廣 京橋本店|おすすめの人・シーン
① 【ランチ】忙しいビジネスパーソンに「小さなご褒美時間」
京橋・東京駅エリアという立地柄、平日の昼はスーツ姿のビジネスマンで賑わいます。
そんな中でも、伊勢廣のランチは“短時間で贅沢が味わえる”のが魅力。
焼き鳥丼は注文後、炭火で丁寧に焼かれるため、提供までの時間はおよそ10分前後。
この待ち時間も香ばしい香りに包まれて心地よく、まるで「午後へのエネルギーチャージ」のよう。
🕰「昼休みに少し背伸びして、本物の焼き鳥を味わいたい」
そんな人にぴったりです。
特に、仕事で疲れた週の後半や、商談を終えたご褒美ランチにもおすすめ。
老舗の格がありながら、一人でも入りやすいのが嬉しいポイントです。



② 【一人時間】大人の孤独を楽しむ“静かな贅沢”
伊勢廣のカウンター席は、“一人焼き鳥の聖地”とも言える空間。
目の前で職人が串を焼き上げる姿を眺めながら、
香りと音を五感で味わう——そんな時間はまるで瞑想のよう。
店員さんの接客も控えめで程よい距離感。
気取らず、けれど丁寧に、という老舗らしい対応が心地よいです。
🔥「誰にも邪魔されず、自分と向き合う夜」
そんな“ひとり焼き鳥”の贅沢を味わいたい人には最高の舞台です。

③ 【デート】静かな空間で味わう“大人の距離感”
焼き鳥と聞くとカジュアルな印象がありますが、伊勢廣は別格。
清潔感のある木のカウンター、落ち着いた照明、そして炭火の香り。
すべてが上品で、肩肘張らずに楽しめる“大人のデート”に最適です。
お互いのペースで会話を楽しみながら、職人の仕事を眺める。
派手さはないけれど、記憶に残る静かな時間が過ごせます。
🍷 デートでのおすすめ:
「おまかせ串コース」+「日本酒またはワイン」
→ 食通な印象を与えられ、程よく距離も縮まります。
④ 【接待・会食】信頼を築く“老舗の安心感”
伊勢廣 京橋本店は、東京駅から徒歩圏内というアクセスの良さもあり、
ビジネス接待やおもてなしの場としても非常に人気です。
店の格式は高いですが、過度にかしこまった雰囲気ではなく、
料理の確かさと老舗の信頼感で、相手への印象も抜群。
「グルメな相手に喜ばれる場所を探している」
「静かに食事を楽しみながら話をしたい」
そんなビジネスシーンにも間違いなく対応できます。
座敷席や半個室もあり、2〜4名での利用にも最適。
料理が話題の中心になることで、自然と会話も弾みます。

⑤ 【家族・親世代との食事】世代を超えて愛される味
昭和の時代から変わらない味を守り続けている伊勢廣。
そのため、親世代・年配の方との食事にもぴったりです。
落ち着いた店内と丁寧な接客は、家族でゆっくり食事したいシーンにも好相性。
特にお父さん世代からは「懐かしい」「昔ながらの本物の味」と喜ばれること間違いなし。
👨👩👧「世代を超えて“うまい”と感じる焼き鳥」
そんな普遍的な魅力を持つのが伊勢廣です。
⑥ 【観光客・東京グルメ探訪】“東京の味”を体験したい人に
海外からの観光客や地方からの旅行者にも人気の伊勢廣。
その理由は、「東京の伝統的な焼き鳥文化」を体験できる希少な店だからです。
築地や銀座が近く、観光ルートにも組み込みやすい立地。
英語メニューも用意されており、スタッフの対応も丁寧。
“日本の焼き鳥の原点”を味わいたい外国人客にもおすすめできます。
🌏「ミシュラン級ではなく、“東京の日常の本物”を体験したい」
そんな旅の目的にぴったりな一軒です。
⑦ まとめ|一本の串に、90年の物語が宿る
京橋の街にひっそりと佇む「伊勢廣 京橋本店」。
ここには、派手な演出も奇抜なアレンジもありません。
あるのは、ただひたすらに“焼き鳥と真摯に向き合う”職人たちの姿。
炭の香り、火の音、焼きたての香ばしさ——
その一つひとつが、90年積み重ねてきた伝統の証。
昼に訪れれば、気軽に老舗の味を楽しめる「焼き鳥丼」で心が満たされ、
夜に足を運べば、一本の串に宿る美学を静かに味わう時間が待っています。
「焼き鳥って、こんなに奥深い料理だったのか」
——そう感じさせてくれる、唯一無二の一軒。
東京駅から徒歩5分。
ふと日常に疲れたとき、あるいは大切な人と静かに語りたい夜に。
ぜひ一度、伊勢廣 京橋本店の暖簾をくぐってみてください。
そこには、きっと“本物の焼き鳥”の意味が待っています。
項目 | 内容 |
---|
店名 | 伊勢廣 京橋本店(いせひろ きょうばしほんてん) |
住所 | 東京都中央区京橋1-4-9 |
電話番号 | 03-3281-5864 |
営業時間 | ランチ:11:30~14:00 ディナー:17:00~21:00(通常) — 土曜は~20:30まで |
定休日 | 日曜・祝日 |
席数・座席構成 | 総席数:80席程度 カウンター席あり、座敷席あり、個室(4~6名等)あり |
アクセス | 東京メトロ銀座線・京橋駅(明治屋口)から徒歩3分程度 JR東京駅(八重洲南口)から徒歩5分程度 |
クレジットカード対応 | VISA, MasterCard, JCB, AMEX, Diners 等、主要カード対応 |
禁煙/喫煙 | 全席禁煙(店外・屋外に喫煙スペースありの可能性あり) |
予算目安 | 昼:1,000〜3,000円前後 夜:8,000〜15,000円前後(コース中心) |
備考・特徴 | ・夜は「コース料理のみ」の設定があることも。 ・座敷個室、半個室あり。 ・外国語メニューの対応あり。 ・アクセス良好で駅近。 ・創業が大正10年で老舗の格式。 |